随筆家・安曇野ちひろ美術館常任顧問 松本 猛さん

県外からも多くの人が訪れる安曇野ちひろ美術館。
いわさきちひろを母に持ち、1997 年に安曇野ちひろ美術館を設立、同館館長も務めていた
松本 猛さんへのインタビューです。

安曇野でちひろ美術館をつくった理由は?

建設当時、南フランスの美術館ゾーンをイメージして、安曇野にも美術館ゾーンができるのではないかと考えていました。そんな中で、当時の5市町村全てからオファーがありましたが、一番良い条件を出してくれた所が松川村でした。公園型の美術館をつくりたいというぼくの希望を、当時の松川村村長さんが受け入れてくれたので、ここにしようと決めました。

安曇野ちひろ公園トットちゃん広場の「電車の教室」

なぜ安曇野を拠点としているか?

先程のつくった理由に加えて、ちひろが小さい頃から親しんでいた場所であり、ちひろの絵が似合う場所だからです。ちひろの絵の中にある自然はこの地域の自然が息づいているんです。

安曇野ちひろ美術館館内

松本さんが感じる安曇野の良さは?

水をはじめとした自然がいいというのはもちろんですが、古墳時代から江戸時代まで文化が息づく歴史もあります。安曇野アートラインには約20館の美術館・博物館が参加しています。 豊かな自然に素晴らしい文化があることは人を惹きつける条件です。そういう意味で、安曇野は魅力的な地域になる条件がそろっています。これは観光で訪れる人達にとっても価値のあるものだと思います。

これからの安曇野に求めるもの、必要なもの

安曇野は水や自然、文化を守るために非常に大きな努力をしてきたエリアですから、その努力をさらに推し進めることによって、さらに魅力的な観光地になるとぼくは思っているんです。そのことをこのエリア全体で考えていかなければならないでしょう。

安曇野にやってくる観光客の人達っていうのは、故郷(ふるさと)を求めてくる人が多いんですね。
都会に住んでいる人にとっても、山があって田園風景があるというのは、故郷をイメージさせる。ですから、そういった故郷を
感じさせるような環境作りも大切だと思います。

安曇族や古墳など、安曇野は非常に興味深い歴史があります。食べ物、文化、歴史は観光の大切な3 要素なんです。食文化にもさらに磨きをかけて、もっとアピール力を上げていってほしいですね。